テロ対策特措法に注目したいです


参院で多数をとった民主党の小沢代表が、テロ対策特措法の延長に反対を明言したそうですね。

終了後、政府が重要課題とするテロ対策特別措置法の延長について「(これまで)反対したのに今度賛成というわけがない」と反対の立場を記者団に明言した。

結構なことです。公約どおり、しっかりと延長を阻止してほしいものです。イラク特措法のほうは先の国会で延長が決まってしまいましたが、今イラクにいる自衛隊の活動は「人道復興支援」などでは全然なく、「米兵のタクシー」になってしまっているようです。

貨物室が米兵で“満席”の60人に上る時も。「米兵のタクシー」(隊員)になっているのが実態だ。

イラク特措法に基づく基本計画は、「人道復興支援が中心」と明記。米軍の後方支援が主任務となっている現状は、基本計画を逸脱している可能性が高い。それでも政府は「関係国が望んでいない」「隊員に危険が及ぶ」と、兵員輸送の実数公表を拒み続けている。

開戦のときテレビの中継で空爆の様子を見ながら「こんな破壊の片棒を担いでおいて、何が復興支援だ?」と思ったものですが、今の現実は米軍支援。ひどいものです。


軍事面での貢献によってアメリカと対等になる、なんていう考えは全くの空論だというのがよくわかります。軍事面で「貢献できるように」すればするほど、アメリカの手駒になるばかりじゃありませんか。これでは隊員達が気の毒です。

イラク派遣だけでなく、集団的自衛権の容認についても同じことが言えると思います。集団的自衛権の容認によって可能になるのは「国際貢献」ではなく「対アメリカ貢献」でしかないのが現状です。アメリカにせっつかれて憲法解釈を変えようって連中が、どの面さげて「自主制定憲法」などと言えるのか、呆れるばかりです。


民主党テロ対策特措法だけ反対するだけでは駄目です。集団的自衛権を認めるような解釈変更の動きなど周辺も含めて、どれだけの姿勢を見せてくれるのか、注目していきたいところです。民主党改憲を提案していますが(もちろん僕はそれにも反対ですが)、少なくとも自民のような考えとは違うというところまでは、最低でも見せてもらわないと、と思います。
追記:くれぐれも「参院で形だけさっさと否決して、衆院で再可決させる」なんてことにだけはなってほしくないものです。