ビルマ軍政の新憲法案に対する抗議行動

ミャンマービルマ)の軍事政権が主導する新憲法案の賛否を問う国民投票への投票権を求め、26日朝から東京都品川区のミャンマー大使館前で抗議行動をしていた在日ミャンマー人らが、午後に警官隊に強制排除された。その際、1人が公務執行妨害で現行犯逮捕され、東京消防庁によると10人が病院に運ばれた。

排除されたのは、同国の民主化運動にかかわる在日ミャンマー人ら約150人。大使館が26、27日の在外投票を知らせる対象から民主化運動関係者を除外したため、改めて投票を求めたが、大使館は応じなかった。昼過ぎに警官隊が排除に乗り出し、大使館前の道路を封鎖した。

この新憲法案というやつは、スー・チーさんの立候補を不可能にする内容だそうです。

民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーAung San Suu Kyi)さんの大統領や議員への立候補も事実上阻止されており、スー・チーさん率いる国民民主同盟(National League For Democracy、NLD)は2日、5月に実施される国民投票で、新憲法案を拒むよう国民に呼びかけた。


東京新聞にも記事が。

同国では新憲法の賛否を問う国民投票が五月十日に実施されるのに先立ち二十六、二十七の両日、国外の国民を対象に在外投票が行われる。大使館前に集まったミャンマー人らは、事前に在外投票の登録をしていないことを理由に大使館側から投票を拒否されたという。

 在日ミャンマー民主化団体の幹部(46)によると、在外投票の際に事前に届くはずの招待状が民主化団体に所属する人には届かなかった。このため、二十六日は同団体メンバーらが投票の権利を求めて大使館を訪れたが、中に入れなかったという。


要するに、新憲法案の内容においても、今回の在外投票でも、民主化勢力を排除しようとしているということです。抗議行動がどのようなもので、排除の必要がどれだけあったのかはわかりませんが。こうして警察が抗議行動を排除するだけで、日本政府は何も言わずにスルーするつもりなのでしょうか。暴動から半年ちょっとしか経ってないのに、この事件の扱いも非常に小さいし、世間ではほとんどビルマのことは忘れられているのかもしれませんね。しかし我々の政府がこの軍政に非常に協力的であるということは、もっと人々に思い出してもらいたいと思います。