タンザニアで「まじない」の犠牲になるアルビノの人々


IHT を読んでたら、こんな話が。

アルビノの人々は健康上の苦難に加えて差別の対象にもなってきましたが、ここのところタンザニアではさらにひどい問題が起きているというのです。

"I feel like I am being hunted," he said.

Discrimination against albinos is a serious problem throughout sub-Saharan Africa, but recently in Tanzania it has taken a wicked twist: At least 19 albinos, including children, have been killed and mutilated in the past year, victims of what Tanzanian officials say is a growing criminal trade in albino body parts.


アルビノの人の体の一部を目当てにした殺人によって、昨年には子供を含めて少なくとも19人が犠牲になっているというのです。アルビノの人には魔術的な力があると信じられており、その身体の一部、例えば皮膚や骨や毛髪を、金持ちになれるとかいう「魔法薬」に用いる witch doctor がいるというのです。記事には、突然家に押し入った男たちに脚を膝の上から切りとられて亡くなった17歳の少女の事例が挙げられています。


黒人社会ではアルビノは非常に目立つ存在で、色々な迷信の元になっているといいます。例えば、アルビノは死ぬことがなく、年をとると消えてしまうだけなのだ、とか。あるいは、その髪の毛を編み込んだ網を漁に使うと沢山とれる、とか。witch doctor の中にもこうした迷信に批判的な人はいるようで、記事でも「そんなのは詐欺だ」と言っている人が挙げられてはいるのですが。
しかし何故いまこうした事件が続発しているのかはよくわかっていないようです。警察当局の人は、食料危機によって人々が必死になっているのに加えて、魔術をとりあげたナイジェリアの映画が何か関係しているかもしれない、と言っていますが。


しかしアフリカ関連のニュースをフォローしていると、この種のどうしようもなくうんざりさせられる事件が時々ありますね。自分に何ができるわけでもないのですが、これも我々の生きる同じ世界で起きていることなんだということだけは認識しておきたい、と。