なぜ南京事件に限って


いつも思うんだけど、否定論というまるで話にならないトンデモが真面目な議論の一つと思われてしまうんでしょうね。まあ従軍慰安婦問題とかも近いかもしれませんが。


やはりトンデモを笑うだけの知識が共有されていないからなんですかねぇ。直感的に「それは変だろ」と思うのも、やっぱりある程度の知識を元にした想像力が働かないと難しいでしょうから。なんというか、否定論の「なかった」とか「捏造」とかいう結論以上に、その過程でチョイチョイ出てくる嘘やゴマカシが微妙に人口に膾炙してしまってるような気がするなあ。「南京の人口は20万人」とか「特殊な兵器を使わずにそれだけ大量に殺すのは無理」とか「便衣兵狩りは合法」とかとか。よく知らないと「そうかも」って思うかもね。何も知らない人がストレートに「バカじゃね?」と思えるようなゴマカシって、実は南京事件否定論にはあんまりない気がする。多少は知らないとわからないような。そういう意味では、教科書検定とかのせいもあってちゃんと教えられていないっていうのは罪深いことかもしれない。


でもだからって、どうして何も知らないくせに「30万人は多すぎだと思う」とか言えるのかっていうのは、これは別の問題でしょうね。無知を言い訳にはできないよね。