現在の価値観で過去を断罪してはいけない、という人は

どうやって歴史の教訓から学ぶのだろうか。いやもちろん、こういう同じ言いかたをしつつもその内実にはグラデーションがあって、

  • 当時は合法だった行為を行った人を、現在の法に照らして犯罪者扱いしてはいけない
  • 当時は道徳的に非難されるようなものではなかった行為を行なった人を、現在の倫理観で不道徳と言うべきでない
  • 当時多くの人が賛同していた行為であれば、人権侵害に当たるような行為であっても非難すべきでない
  • 当時多くの人が黙認していた行為であれば、いかなる残虐行為であっても非難すべきでない
  • 過去の出来事については、あれは良かったとか悪かったとかいう評価は一切すべきでない

とか、まあいろいろあるんでしょうけれど、下に行くほど穏かならぬ意見になってくるわけで、だんだん賛同しづらくなります。「現在の価値観で過去を断罪するな」という言い方はよく使われますが、どのあたりのニュアンスで言ってるのか大変わかりづらいので、できればやめてほしいなぁ、と思うのです。

もう一つよく気になるのは特定の行為について「断罪するな」と言いつつ、別の行為について「賞賛」はしちゃう、という人。多いんですよねぇ…。気がついてるのかしらん。