南京事件否定だけで満足なのか
これも不思議なことで。
靖国問題などで中国から批判されるのが気にくわない、という人のブログなんかで、南京事件だけとりあえず「捏造なのに」みたいに言う人が多いように思うんです。とりわけ「20万人説」が人気らしいんだけど、やっぱりこういうわかりやすい否定説があるからですかね?とくに歴史をよく調べてるコアな人とかじゃなくて、日々の雑感の中の一つとしてそういう風に書いてる人達がけっこういるわけですよね。カジュアル否定派。
で、南京事件を否定して「日本は悪くない」と言うのは結構だけど(いや結構じゃないけど)、それ以外はどうなの?重慶爆撃はOK?毒ガスは?それともこれも捏造かしら?
うーん、いくらなんでも重慶の無差別爆撃は無かった、とか言うのは無理だろうと思うので、そのあたりどう思うのか知りたいなぁ。
ひょっとして、いや、ひょっとしてなのだけれど、南京事件カジュアル否定な人は重慶爆撃なんて知らなかったりして…。あまり考えたくないけど、南京事件なんかに比べると明かにマイナーだからなぁ。
でも、東京を始めとする都市爆撃、そして原爆投下は日本でも一般市民が大量に犠牲になったからとてもよく知られてるし、ドラマや映画で映像化されることも多いので、想像力が働きやすいはずだと思うんですよ。だからこそね、あぁ日本であんなに人々が苦しめられたのと同じことを、日本軍もやってたんだって考える材料として適切なんじゃないかな、という気がするのです。僕もまだちゃんと本とか読んでないんだけど、重慶爆撃のことはもっとよく知っておいてもいいよね、と。東京大空襲、広島・長崎から重慶、そしてドレスデン(瓦礫を拾い集めて教会を復興していますね)、あるいはゲルニカ(ピカソの絵が有名ですね)…そういう風に想像力を広げていくことだってできるんじゃないかと。空爆だけを特別視するということじゃなくて、少なくとも日本人にとっては、こうしてグローバルな共感を広げていく起点にはしやすいんじゃないかな、と思うのです。
なんか書いてるうちに違う話になった(笑)。