子どもと美術館に行くときに約束すること

増田でこんなエントリがありました。

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美術館には結構いくほうですが、ほかのお客さんから「しゃべっちゃいけません」と言われたり、誰かが注意されているのは見たことがないですね。声が大きくて監視の人に声をかけられてるのは見たことありますが。美術館は基本的に「しゃべってはいけない」というルールにはしていないはずで、あったとしてもごく限られていると思います。現代美術の作品なんかでは、鑑賞の方法として指示されることもあるかもしれませんが、それはマナーとは関係ないしね。

あるいは美術館なり展覧会なりごとの雰囲気というもあるかなぁ。混んでるときの国立新美術館と、空いているときの五島美術館では声のトーンも違ってきそうです。

でも映画とちがって基本的に作品は「止まって」いるので、それを前にして同行者と語りあうということはしやすいし、そのほうが理解や鑑賞が深まることも多いと思います。中途半端なウンチクが嫌いというのもわかりますが、まあ席が決まってるわけでもないので離れて回るようにすればそんなに害は大きくないんじゃないでしょうか。

 

ところで、子どもと一緒に行くことも結構ありまして、自分が見たくて子どもにもウケそうな展覧会があると、なるべく混んでないタイミングを狙って行くようにしています。自分の乏しい文化資本を少しでも与えたいという親心もありますし。今は小学生ですが、ベビーカーに乗せて見に行ったりもしていました。(そのまま展示室に入れるところもあれば、外で預けるところもありますね)

案外、美術館は子どもを歓迎してるんですよ。子どもをターゲットにしているような美術館(ジブリとか)でなくても、子ども向けの展覧会(夏休みによくやってます。府中市美術館とか)もあるし、子どもの鑑賞補助にお絵かきボードを貸してくれるところまであります。

とびらボード|東京都美術館

 

それで子どもと自分の好みを勘案して、良さそうな展覧会に行くわけですが、毎回、入場の直前に約束をしています。「いい?美術館だから、いつもの約束ね」ってことで、

  • 大きな声を出さない
  • 走らない
  • 作品に触らない

を約束させています。これだけ守っていれば、監視の人から注意を受けることはほとんどありません。実際に声をかけられたことがあるのは、作品に惹かれて近づきすぎたときだけですね。もちろん作品を見ながらいろんなことを話し合ってもいます。

子どもの性格にもよりますが、展覧会が子どもの興味を引けば案外守ってくれます。逆につまらないとダメ。飽きて見てられなくなって「早く出ようよー」ってなります。こういうときは自分が見たくても諦めてさっさと出るようにしてます。

本人が駅のポスターなんかを見て選ぶこともあるので、場合によっては家族連れがほとんどいないような展覧会に行くこともあります。それでも、3つの約束さえ守っていれば美術館でのマナーとしては問題ないでしょう。あとはうっかり飲み物を飲ませたりしないとか、それくらいじゃないかな。

 

「しゃべっちゃいけません」と言いたい人の気持ちもわからないではないですが、まあ人の集まるところですし、音を聞く場所でもないので、少し大目に見てほしいですよね。