現代の奴隷
Apeman さんの
「奴隷」をめぐる二題
でイギリスにおける人身取引と強制売春の話が出てますが、BBCのサイトにModern Slaveryという特集があったのを思い出したのでご紹介。たとえばこんな記事が出てます:
- 10歳の頃から18年間奴隷として過ごしたスーダンの女性へのインタビュー。音声つきスライドショーで、解放されてからも苦しい生活を送っていることを語っています。
- インドのサリー産業に低賃金で従事させられる子ども。雇用主は "Without children working like this it would not be possible for our industry to survive" と言っています。
- 12歳のときに騙されて売春を強制されたカンボジアの少女。
- イギリスに着くなり売春のために売られてしまった女性たち。イギリス内務省によると、2003年には4,000人の女性が性的搾取のためにイギリスに連れてこられて取引され、その後も数は増えているらしい。
ほかにも色々な記事が出ています。また、これとは別の特集で、イギリスにおける人身取引の禁止から200年を記念して
Abolition - Commemorating the passing of the Abolition of the Slave Trade Act
という特集もあります。こちらは僕もまだほとんど読んでませんが、ちょっとずつ読んでみようかな、と。
また、日本における人身取引については、ちょっと古いですが ILO(国際労働機関)の2004年のレポートをILO駐日事務所が翻訳したものがあります。かなりボリュームのあるレポートです。
「日本における性的搾取を目的とした人身取引」(pdf)
日本は、主に東南アジア、南米、そして東欧からの女性の人身取引目的地国として認識されている。日本に人身取引される女性の大部分は成人女性であると見られる。しかし、偽造パスポートを使用したのであろうが、18 歳未満の未成年者もいるとの証拠もある。(p.11)
「性奴隷」や「強制労働」は日本の過去だけの話ではなくて、現代の世界の問題でもあるし、また現代日本の問題でもあるんですね。