力士死亡でわかったのは「多少の暴力ならOK」という人の多さ
処分が下る緊急理事会を直前に控え、時津風親方が“抵抗”をみせた。1日に行われた協会の事情聴取に対し、斉藤さんをビール瓶で小突いたことや兄弟子が金属バットでたたいたことなどを認めた同親方だが、自らの行き過ぎた暴行はなかったことなどを主張する上申書を北の湖理事長ら各理事に、配布したことが4日、わかった。
「ビール瓶で小突いた」とかいうのは「行き過ぎ」のうちに入らない、と堂々と言ってしまう感覚。こえー。
相撲関係者なんかがテレビに出てこの親方を批判するのを聞いても、なんか「多少厳しく指導することは当然ある(が、この事件は行き過ぎ)」とか言ってたりして、それって「暴力自体は普通にあるよ」と堂々と言っちゃってるんですけど…。大怪我とか死亡とかにつながりさえしなければ、暴力そのものは否定しないよ、ってことでしょ?それじゃ無法地帯じゃん。こんなのほっといていいのかよ。なんでみんなそんな恐ろしい話をうんうん言って聞いてるのよ。例えば企業で上司が部下を「指導」するために殴ってたらどうですか?それともスポーツ*1なら殴ってもいいの?
この事件と違って「愛のある体罰」もあるって?でも指導者と指導される側とは非対称な関係なので、愛があろうがなかろうが「強い立場の人間が弱い立場の人間に暴力を振るう」という構図は一緒だよ。愛があっても一方的な暴力であることに変わりはないし、愛があることは暴力を免罪しないと思うよ。
なんにせよ暴力に寛容な人が多くて怖いです。くわばらくわばら。
追記
えっ、格闘技では練習と罰の区別ができないの?まさか!
*1:相撲がスポーツかどうかはさておき