自民党の今さらすぎる給付型奨学金
子育て支援策で最も重要と位置付けるのが、幼稚園・保育所等の費用の軽減だ。段階的に実施し、3年目から無償化する。不況下で働きに出る母親が増え、保育園の待機児童が増えていることから、「新待機児童ゼロ作戦」などによる保育サービスの集中整備や、地方での定員割れ対策を進める。成績優秀にもかかわらず、保護者の所得が低い家庭を対象に、給付型奨学金制度の導入など、低所得者支援策を行う。
世界最高水準の義務教育を実現するため、教育分野でOECD(経済協力開発機構)諸国並みの財政支出を目指す。教員の政治的中立を徹底し、教育現場の正常化を行う。「スポーツ庁」を創設し、16年東京五輪招致を推進する。
「政治的中立を徹底」とかやや電波くさいのが混じってますが、まあ給付型奨学金そのものには賛成ですよ。でもねえ、これまでさんざん文教方面を削りまくってきた自民に今ごろ急にそんなこと言われてもねえ。
2007年には財務省が「遊興費に使われてるから奨学金削ろうぜ」とか言いだしたり、
(cache) 財務省 文教予算編成で奨学金事業を削減方針 (1/2ページ) - MSN産経ニュース
去年はやはり財務省が「国立大の授業料上げればいいんじゃね?」とか言ったり、
(cache) asahi.com:国立大授業料、私大並みに 財務省、5200億円捻出案 - 社会
してたわけですが、与党としてこういうのどう考えてたのよ?教育関係でこの4年間自民がやったとこといやあ、安倍首相の時の教育基本法の改悪とか、愛国心がどうしたとかいう気色の悪い自己満な政策ばかりが目立つわけですが。貧乏学生のことなんか今の今まで全然気にしてなかったくせに、て思うわな。今まで何してたの?ていう。
しかも自民党の政策っていうより文科省から出てきたんじゃねーのこの話…。
asahi.com(朝日新聞社):返済不要の奨学金、文科省検討へ 幼稚園の無料化も議論 - 社会
もう一つ問題は、規模がまったく示されていないこと。どれくらいの奨学金をどれくらいの学生に出すのか、そこにどんだけ金をかけるつもりなのかが全然示されてない。他の政策でもみんなそうみたいだけどさ。懇談会を受けて文科省では試算はすでにされているわけで、
asahi.com(朝日新聞社):家庭の教育費軽減「実現に年1.3兆円」 文科省懇談会 - 教育
具体的な数字が出せないんじゃなくて、出したくなかったんだとしか思えませんな。てことはつまり、ショボくなってもいいように数字を出さないことにしたんじゃないの?民主党のほうは、公立高校実質無償化と私立高校生世帯への助成に大学生の奨学金拡充を加えて9,000億円なんだそうだ。細かい内訳まではわからないけど、おおまかな規模はわかるよね。自民党はこの政策をもっと訴えたいなら、いくらここに使うか出してもらわないと。