アメリカ人にとっての無神論者

カリフォルニア選出のピート・スターク下院議員(民主)がこのほど、連邦議員としては米史上初めて「神を信じていない」と公言し、全米で話題になっている。

あと digg の反応。

http://digg.com/politics/Atheist_Congressman_hasn_t_been_hurt_by_admission_of_non_belief


以前、リチャード・ドーキンスの『The God Delusion』を紹介したとき、こんな調査結果を引きました。

序文には、1999年のギャラップ調査で、アメリカ人に対して「充分に能力のある候補者が次のような人々であった場合に、投票するか?」と質問した結果は:候補者が女性の場合(95%が投票すると答えた)、ローマ・カトリック教徒(94%)、ユダヤ人(92%)、黒人(92%)、モルモン教徒(79%)、ホモセクシュアル(79%)、無神論者(49%)となったという話が出ていました。うーむ、すごいなアメリカ。

それとついでに、
Anti-Discriminatoin Support Network Report(pdf)
このレポートには、無神論者に対する差別の様々な事例が出ています。


で、アメリカでは無神論者であることを公言するすること自体が、ためらわれるようなことみたいなんですよね。日本にいると、ちょっとにわかには想像しがたいものがありますが。「私は神を信じてます」っていう政治家に投票したいという人は、日本にはそんなに多くはないでしょうからね。
しかし進化論を科学的な理論だと理解している人が人口の半分以下しかいないとか、50年以内にキリストが復活すると思ってる人が何十パーセントの割でいるとか、そういう話を聞くとつい「ネタじゃねーの?」と思ってしまいますが。


ついでに別の話。なんか、はてな界隈では宗教批判は歓迎されない印象がありますけど、ひょっとして宗教批判が「マイノリティに対する攻撃」みたいに見えるのかもしれない、と思ったりしました。だから別に信じてもいないのに妙に宗教を擁護しようとする人が多いのかもなぁ。批判は別に差別でも弾圧でもないのに。

それにしても「科学も宗教の一種にすぎない」とか「無宗教も宗教だ」みたいな物言いには、いい加減うんざりです。それじゃ、なんでも宗教じゃんか。